【元メガバンカー談】銀行員あるある・メガバンクあるあるをまとめてみた

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銀行には独特な文化や風習があり、勤務経験のない人にとっては驚くことが多いかもしれません。

この記事では、メガバンカーだった筆者が実際に経験した「銀行員あるある」「メガバンクあるある」をご紹介します。これを読めば、銀行員のイメージが変わるかもしれませんよ。

目次

銀行員あるある10選

はじめに、銀行員あるあるを10個お伝えしていきます。

あるあると言うより「お願い」になっているものもありますが、銀行員ならではの心情を反映しています。

【銀行員あるある】

  1. お札はまとめずに持ってきてほしい
  2. 15時ギリギリの来店は恐怖
  3. 再鑑の再鑑
  4. 異動日はソワソワ
  5. 「昨日はありがとうございました」
  6. ペーパーレス化はまだ先
  7. 「目標」という名の「ノルマ」
  8. ごみ箱をひっくり返しての大捜索
  9. 台風の前日はホテル泊
  10. 飲み会で人が変わる

お札はまとめずに持ってきてほしい

入金の際、紙幣を10枚ごとにまとめて下さるお客さまがいます。

9枚の紙幣を、半分に折った最後の1枚で挟む方法です。日時生活では「気遣い」になるのですが、実は銀行員にとってはかえって手間になってしまうのです。

銀行では紙幣を数えることを「札勘(さつかん=札勘定の略)」と言い、新入行員の時に徹底的に練習するのですが、札勘をする時には全ての紙幣を同じ方向に揃える必要がある為、半分に折られている1枚を直す手間が発生してしまうのです。

また、大量の紙幣は専用の機械で数えることもあるのですが、その場合も折ってある紙幣は真っ直ぐに直してからでないと機械に入れられません。

銀行に持って行く紙幣は、ぜひ折らずにそのままでお願いします(笑)

15時ギリギリの来店は恐怖

事務担当者が最も恐れているのは15時ギリギリの来店です。

閉店直前に入店されるお客さまは、なぜか通帳の喪失再発行や相続など、時間も手間もかかる手続きであるケースが多いからです。

銀行員は3時に窓口が閉まると暇なのでは?と思われがちですが、実は3時以降も事務処理に追われ、忙しいのです。

閉店間際に来店があるとその後の業務が後ろ倒しになってしまうので、余裕を持って来店してくださるととても助かります(笑)

再鑑の再鑑

銀行事務は一人で完結する仕事は一つもありません。担当者が書類を作成した後は「再鑑」と言って、検印できる役職の行員が、書類に不備がないか再確認します。

ただし、再鑑をしていても不備を見落とすなどのミスが起こってしまうこともあります。事務でミスが発生すると「再発防止策」を考え、上司に報告しなくてはならないのですが、再鑑の再鑑、つまり「再々鑑」が行われるようになるケースが多いのです。

こうして、ミスが起こるたびに仕事量がどんどん増えてしまうので、銀行員は日々かなりの緊張感と責任感を持って仕事をしています。

異動日はソワソワ

異動が発表される日は朝からみんなソワソワしています。

「今回は俺かも」と、顧客に挨拶回りをすることを考え、新しいスーツで出勤する営業担当者もいるほどです。

メガバンクの場合は全国や世界各国に転勤先があるので、2.3年に一度の転勤が決まる日は運命の日だと言っても過言ではありません。

誰かが支店長室に呼ばれると、支店中の視線が集中し、心ここに在らずの状態で仕事をしている時もありますよ(説教ものですね)

「昨日はありがとうございました」

 有給休暇や、研修、自分の歓迎会を開いてもらった次の日は朝から大忙しです。

支店長から順に「昨日はありがとうございました」と挨拶し、朝礼でも「お休み、ありがとうございました」と言わなくてはなりません。

実は多くの行員が「なぜ、全員にお礼を言って回らなければならないのか」疑問に思っています。しかし、いまだに2年目行員は新入行員にこのルールを伝えているので、この先もこの文化は残りそうです。

銀行員は、古い企業文化の中で仕事をしているので、何かを変えることを躊躇しがちで「今までこうやってきたから、無難にこのままで…」と考える人が多い傾向にあります。

ペーパーレス化はまだ先

古い習慣が多く残り、紙ベースでの仕事が多い銀行においても、1人一台タブレット端末が配布されるようになりました。

しかしそこで驚いたのは、50ページ以上あるタブレットのマニュアルが紙で配布されたことです。

銀行はまだまだデジタル化には程遠い…と感じた瞬間でした。

「目標」という名の「ノルマ」

銀行員には「目標」が割り当てられます。営業担当者なら融資額、事務担当者ならクレジットカードの獲得件数などです。

「目標」と言われますが、事実上のノルマであり、事務担当者であっても必ず達成することが求められます。

この目標の達成率が、人事評価やボーナスに直結するので、みんな必死に数字を追いかけています。

ごみ箱をひっくり返しての大捜索

「1円でも合わないと帰れない」という話を聞いたことがある人は多いと思います。これは本当の話で、勘定が合うまで支店内を死に物狂いで捜索します。

また、現金だけでなく、お客さまからお預かりした書類がなくなってしまった時も同様です。特に個人情報が記載された重要書類が見つからない時は、ごみ箱を全てひっくり返して捜索します。

その為に、銀行で出たごみは数日間、倉庫に保管してあるほどです。それでも見つからない場合は、シュレッダー済みのゴミも見なくてはなりません。

行員総出で、細かく裁断された紙ごみを机に広げ、該当の書類を探し出します。イメージとはかけ離れた作業ですが、銀行員であれば、誰もが一度はこの大捜索を経験していると思います。

細かく裁断されてしまっていても、それらを集めてピンセットで組み合わせ、元の書類に近い状態にする事ができれば、「紛失して外部に漏れたわけではない」ことが証明されるので、ようやく帰ることができます。徹底していますよね。

台風の前日はホテル泊

翌日が台風や大雪予報の場合、何人かの行員は周辺のホテルに泊まることになります。

万が一電車が運行しなくても、9時に支店を開店させる為です。社会インフラとして、重要な役割を担っている銀行だからこその対応です。

飲み会で人が変わる

業務中は硬い表情で黙々と仕事をし、近寄りがたいほどのオーラを放っている人でも、お酒を飲むと同一人物?と疑いたくなるくらい人が変わる人がいます。

普段は寡黙な男性行員がカラオケでアニソンを熱唱する姿を見た時は、本当に驚きました。

銀行員はストレスやプレッシャーが大きいので、仕事から解放された反動が大きいのかもしれません…

メガバンクあるある4選

次に、銀行は銀行でもメガバンクあるあるを4つお伝えします。

【メガバンクあるある】

  1. 「赤・緑・青」と言いがち
  2. 「メガバンク」と一括りにされがち
  3. 支店が多すぎて行員も混乱
  4. 「半沢直樹」の視聴率は低め

「赤・緑・青」と言いがち

銀行にはイメージカラーがあります。三菱UFJ銀行は赤、三井住友銀行は緑、みずほ銀行は青です。

各行のことを話すときに、正式名称ではなく「この融資、赤にとられそう…」などと、色だけで銀行の話をすることがあります。

理由は特にないのですが、なぜか慣習的に色で呼んでいるんですよね。確実に指している銀行が分かるのですから、隠す意味もあまりない気がしますが(笑)

「メガバンク」と一括りにされがち

メガバンクは、どこも同じだと思い「あの銀行では、この書類でできたから、これでやって」と言うお客さまが多いです。

「メガバンク」とまとめられることが多いですが、違う銀行なので同じ手続きでも必要書類が異なるケースは多々あり、説明しご理解いただくのに苦労することもあります。

支店が多すぎて行員も混乱

多くの支店を持つメガバンクは、特に都内の場合、支店と支店が1駅も離れていないケースがあります。

「銀座支店」「銀座中央支店」「銀座通支店」など、似た支店名も多々あり、お客さまはもちろん、行員も混乱することがあります。

これはなんとかして欲しいですよね〜(笑)

「半沢直樹」の視聴率は低め

メガバンクの行員は半沢直樹を観ていない人が多数派です。

「家でまで仕事のことを思い出したくない」とか「日曜夜は、ただでさえ憂鬱なのに」という人が多かったです。

一方、お客さまから「ドラマのあれって本当?」と聞かれることも多く、お客さまとの会話の為に半沢直樹を観ているという行員もいました。

まとめ

いかがでしたでしょうか。日々、数字やプレッシャー、ストレスと戦っている銀行員のことが、少しでも伝われば幸いです。

銀行には独特な文化や風習があるので、周囲からは「え?なんで?」と思われることも多いですが、銀行員はお客様の人生や企業に貢献できる素敵な仕事です。

金融知識で成長したい方、経済の一端を担いたい方には心からおすすめできる仕事ですね。

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