【最新版】BNPパリバ証券の部門・平均年収・採用のポイントを解説

この記事では、フランスの大手証券会社であるBNPパリバ証券の部門・平均年収・採用のポイントなどを発信していきます。

外資系投資銀行に興味のある方はご参考ください。

BNPパリバ証券とは

世界におけるBNPパリバ証券

BNPパリバ証券は、フランスのパリに本社を構える証券会社です。企業概要は次のとおりです。

企業名	BNP Paribas
設立年	1848年
所在地	Boulevard des Italiens, Paris, France
代表者	ジャン・ルミエール（会長） ジャン・ローラン・ボナフェ（CEO）
社員数	190,000人
会社HP	https://group.bnpparibas/en/

日本におけるBNPパリバ証券

日本におけるBNPパリバ証券の概要は次のとおりです。

企業名	BNPパリバ証券株式会社
設立年	1867年（国立パリ割引）
所在地	東京都千代田区丸の内一丁目9番1号 グラントウキョウ ノースタワー
代表者	トニー・リョン（代表取締役社長）
社員数	約700人
会社HP	https://www.bnpparibas.jp/

注意すべき点は、日本におけるBNPパリバ証券は一般的な証券業務全てを行ってはいません。

BNPパリバグループの会社それぞれが、投資銀行業務やマーケット業務を担っている形になります。

BNPパリバ証券の部門

BNPパリバ証券は、2022年時点で次の5つの部門で構成されています。

※BNPパリバ証券グループ会社の部門も含めています

証券部門

証券業務とは、各種金融商品のトレーディングやディーリングを行う業務です。

提供する商品・サービスは次のとおりです。

金利	発行市場における日本国債の入札と、流通市場における国債を中心とした金利商品の売買業務および金利トレーディング業務
株式・派生商品	取引執行から株式・派生商品の開発、提供、サービスまで幅広く提供
外国為替	国為替のスポット、フォワードのみならず、リサーチや投資、また為替ヘッジ戦略の策定、市場予測や市場分析、プライム・ブローカレッジ、電子取引などを行う
クレジット	業の適正価値を評価しつつ、その社債や貸出債権（ローン）、および関連するクレジット・デリバティブの取引を行う
リサーチ	経済・金融市場動向に関するリサーチを行うことで、主要国の経済指標や債券・株式市場動向の予測に加えて、具体的な投資戦略の提案する
資本市場	る証券の引受業務、証券 化案件の組成、発行、引受の一連のアレンジャー業務、企業が直面する様々な金融リスクに対する対応策を提供
セキュリティ	クリアリング・カストディ業務を中心に、セキュリティーズ・レンディングや外国為替業務、ファンド・アドミニストレーション・サービスといった多様な付加価値サービスを提供

機関投資家・事業法人をはじめとする日本のお客様のニーズに応じた、革新的かつ高度な金融サービスを提供しています。

BNPパリバ証券

ホールセール・バンキング部門

ホールセール・バンキング業務は、主に機関投資家や大企業に対してに対して行う総合的な金融サービスを提供する業務です。

機関投資家・事業法人のお客様を対象に、付加価値の高いプロダクトから高度な金融ソリューションに至るまで、幅広いサービスを提供しています

BNPパリバ証券

銀行部門

銀行業務は、主に事業法人に対して資金調達支援を行う業務のことです。

BNPパリバ証券が行なっている（主にBNPパリバ銀行が担当）銀行業務は多岐に渡るので、一度簡単に概要を掴んでおきましょう。

トランザクションバンキング	グローバルにビジネスを展開する事業法人、金融機関のお客様向けに日々のビジネスに必要な決済サービスを提供する業務
ローンシンジケーション	国内外の金融機関との強固な関係を活かし、お客様の大型資金調達案件を組成するためのファイナンスの組成、アレンジ業務
インフラプロジェクトファイナンス	日本企業の海外輸出、各種資源の輸入、資源権益取得などに関連し、融資及び関連するファイナンスアドバイザリー業務
航空機・船舶ファイナンス	航空機・船舶ファイナンスおよび関連するリース・アレンジメントを提供する業務
外国為替	グローバルに確立した外国為替プラットホームを活用して、お客様のリスクヘッジに関わる様々なニー ズに対応する多様なプロダクトやサービスを提供する業務
M＆A	国境を 越えたクロスボーダーM&Aのアレンジやアドバイザリー業務を提供する業務

BNPパリバ銀行 東京支店は、世界72か国に拡がるグローバルな拠点網を生かし、資金調達支援や企業財務に関するソリューションの提供など、事業法人をはじめとするお客様の様々なニーズにお応えする包括的サービスを提供しています

BNPパリバ証券

資産運用部門

資産運用業務は、機関投資家や超富裕層から預かった資金を運用する業務です。

2019年度の預り資産残高ランキング（AUM：Asset Under Management）では、世界トップクラスのプレゼンスを誇っています。

世界の機関投資家や個人投資家向けに様々な資産運用サービスを提供しています

BNPパリバ証券

保険部門

保険業務とは、生命保険業務と損害保険業務を行う業務です。日本の保険業界と同じですね。

主に銀行をパートナーとして、金融機関の商品と組み合わせることで相乗効果のある保険商品を開発・提供しています

BNPパリバ証券

BNPパリバ証券の平均年収

BNPパリバ証券の平均年収を見ていきましょう。

今回は、同社が公表しているAnnual Report、有価証券報告書、口コミサイトの年収を参考にしました。

Annual Reportでの推定年収

BNPパリバ証券の年収を、会社が公表している直近のAnnual Reportから算出しました。

社員への報酬が16,417百万ユーロ、社員数が193,319人（「at a glance 2021」参照）、2021年末のユーロ/円が約130円（Yahoo!ファイナンス参照）であるため

強引に算出した社員の平均年収ですが、1,100万円になりました。

子会社社員、派遣社員なども社員数に含んでいるため、正社員（Full time）の実態の平均年収はより高水準だと予想されます。

有価証券報告書でみる推定年収

BNPパリバは、外資系投資銀行では珍しく有価証券報告書を公表しています。こちらにも人件費の記載があったので、大まかな年収を算出することができます。

有報ではBNPパリバ証券に限定しているため、社員数等にズレがあります。

人件費（給与合計＋福利厚生費）が4,792百万ユーロ、社員数が52,590人、2021年末のユーロ/円が約130円であるため

有報によると、BNPパリバの平均年収は1,184万円となりました。

外資系投資銀行にしては結構低い印象があるので、より実態を反映している口コミサイトも参考にしてみましょう。

口コミサイトでの年収

大手口コミサイトのOpenWorkによると、BNPパリバ証券の平均年収は次のとおりです。

回答者の多くが若手や中堅であるため、平均値を押し下げていることを考慮すると妥当な水準だと言えます。さすが外資系証券会社だけあって、かなりの年収が期待できますね。

参考までに、外資系投資銀行の役職と推定年収を示しておきます。

役職	役割	年数	年収
アナリスト	若手ポジション	1〜3年目	750〜1,200万円
アソシエイト	中堅ポジション	4〜6年目	1,200〜2,500万円
ヴァイス・プレジデント（VP）	役職ポジション	7年目〜	2,500〜5,000万円
マネージング・ディレクター（MD）	幹部ポジション	実績による	5,000万円〜5億円

年収・賞与について

BNPパリバ証券の新卒採用

BNPパリバ証券の新卒採用情報をお伝えします。

外資系証券会社に興味のある就活生はご参考ください。

募集職種

グローバルマーケット統括本部	セールス / トレーディング / ストラクチャリングを行う
オペレーションズ	バックオフィス業務を行う

採用フロー

初任給

学歴フィルター

BNPパリバ証券には学歴フィルターが確かに存在します。

採用実績校としては、東京一工と早慶がほとんどであり、地方旧帝や上智MARCHがちらほらいる程度です。

人脈形成において学歴がポジティブに作用する場合が多く、この点を採用者も当然わかっています。厳しい表現ですが、わざわざ低学歴の人員を雇う必要はないのでしょう。

とはいえ、高学歴でなくてもすでに幅広い人脈を築いている学生や、面接を通してBNPパリバの社員と上手くコミュニケーションができそうであれば、有名大出身でなくても採用する可能性はあります。

BNPパリバ証券への転職

次に、BNPパリバ証券のキャリア採用情報をお伝えします。

同社や外資系証券会社に興味のある方はご参考ください。

中途採用での募集職種

2022年4月時点で、BNPパリバ証券はホームページ上ではキャリア採用を募集していません。

しかし、ヘッドハンターやレファラルを通じて人員は常に募集しているので、外資系投資銀行に強い転職サービスを利用すると良いでしょう。

有利になる資格

BNPパリバ証券に転職するにあたって有利になる資格は次のとおりです。

資格名	有利になる理由とおすすめの記事
証券アナリスト（CMA）	金融・財務実務に必要な知識を証明できる →【最新版】証券アナリスト資格の試験概要・難易度・勉強時間を解説 →【合格者談】証券アナリストは意味ない？おすすめできる人・できない人を解説 →【証券アナリスト】証券分析の勉強法・難易度・おすすめの参考書を合格者が解説 →【証券アナリスト】財務分析の勉強法・難易度・おすすめの参考書を合格者が解説 →【証券アナリスト】経済の勉強法と参考書を合格者が解説
米国証券アナリスト（CFA）	実務レベルの金融知識と英語力を証明できる →CFA資格とは？難易度・勉強法・勉強時間・おすすめのテキストを解説 →CFAは意味ない？メリットを解説【合格者談】
経営学修士（MBA）	金融業務に必要な思考力や人脈を証明できる

就職した人の評判

まとめ

この記事ではBNPパリバ証券の事業内容・平均年収・採用情報について発信しました。

BNPパリバ証券は、フランスを中心として世界各国に展開している大手外資系投資銀行であり、日本国内においても、投資銀行分野をはじめとして高いプレゼンスを誇っています。

外資系金融機関で実力を試したい方は、BNPパリバ証券への就職を検討してみてはいかがでしょうか。

また、証券会社におすすめの転職サービスをまとめた記事がありますので、こちらも併せてご覧ください。

BNPパリバ証券のニュース

最後に、BNPパリバ証券に関するニュースをお伝えします。

中国ウェルス市場参入へ

フランスの銀行BNPパリバは中国でウェルスマネジメント合弁事業を設立する承認を獲得した。29兆元規模の市場で先行する米資産運用会社ブラックロックや仏同業アムンディを追撃する。事情に詳しい関係者1人が明らかにしたところによると、銀行保険監督管理委員会（銀保監会）はBNPの資産運用部門に対し、中国農業銀行のウェルス部門との合弁設立を認めた。

引用元：Bloomberg（2022年10月18日）

オランダ国有のABNアムロ買収に関心

フランス最大の銀行BNPパリバはオランダの消費者向け銀行ABNアムロ銀行の買収に関心がある。事情に詳しい関係者が明らかにした。ABNアムロは金融危機以来、オランダ政府が所有している。非公開情報だとして関係者が匿名を条件に述べたところによると、BNPは最近オランダ政府と会合を持ち、ABN買収の可能性について協議した。

引用元：Bloomberg（2022年6月17日）

フランス国内で今年7000人採用へ

フランスの銀行BNPパリバは今年、仏国内で最大7000人を採用する計画だ。テクノロジーとサステナブルファイナンスを通じて成長を促進する2025年までの戦略の一環だ。同行が５月31日発表した資料によれば、人材採用は小口・法人サービスとIT、サポート機能が中心となる。正社員として入行するのは3000人程度で、残りは実習生やインターンとして採用する。

引用元：Bloomberg（2022年6月1日）