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【合格者談】証券アナリストは意味ない?おすすめできる人・できない人を解説

金融業界で最も支持されている資格の一つである証券アナリストですが、「取得しても意味ないのでは?」という声が散見されます。
そこで今回は、証券アナリスト資格は意味ないのか?という疑問に、合格者として筆者の率直な意見をお伝えします。
また、主観をお伝えした上で証券アナリスト資格がおすすめできる人・できない人についてもまとめましたので、ご参考ください。
証券アナリストは意味ない資格?

証券アナリストは意味ない資格だと主張する記事が散見されます。
個人的には全面的に反対したいのですが、その理由を読んでみると一概に間違っていると言い切れないものがあります。悔しいですが。
はじめに、「証券アナリストは意味ない!」と主張する方々の根拠をみていきましょう。
【証券アナリスト意味ない派の主張】
- 活用できる職域が限られている
- 国家資格ではなく独占業務もない
- 受験費用が高い
【私の主張】
費用は高いが、金融キャリア形成と知識定着にはとても有用なので意味は大いにある
批判1.活用できる職域が限られている
証券アナリストでは、経済原則や財務・証券の分析方法などを学習します。これら全てが直接的に活きる仕事は、名前にもある通り金融関連のアナリスト業務です。
※ここでいうアナリストは投資銀行部門の職位ではなく、リサーチ部門におけるアナリスト業務を指しています。
金融業界の方であれば分かると思いますが、アナリストの求人はかなり限られており、証券アナリスト資格のみでパスできるほど甘い世界ではありません。
そのため、「証券アナリスト資格を取得しても、名前の通りアナリストにはなれませんよ」と注意したいのでしょう。
批判2.国家資格ではなく独占業務もない
証券アナリストは、日本証券アナリスト協会が運営している民間の資格試験です。国家資格ではなく、宅建や弁護士のように独占業務がある資格でもありません。
そのため、資格保有者だから仕事には困らない、と考えるのは危険でしょう。
とはいえ、金融業界においては一定の知識を証明できる資格なので、あくまで非金融業界では活用しにくいという認識をでいれば良いと思います。
批判3.受験費用が高い
証券アナリスト試験を受験するには、日本証券アナリスト協会が運営している講座を受講する必要があります。
試験自体の受験料はそこまで高くないのですが、受講料を考慮すると資格試験としてはかなり費用が高い部類に入るので、コスパが悪いが高いと主張しているのでしょう。
内容 | 費用 |
---|---|
1次受講料 | 54,000円 |
1次受験料 | 13,000円(3科目合計) |
2次受講料 | 57,000円 |
2次受験料 | 15,000円 |
2次試験まで一発合格で進んでも15万円近い金額が必要となるため、受験費用の高さを認識した上で臨みましょう。中途半端が一番良くないですからね。
結論:証券アナリストの取得には意味がある
これまで証券アナリストは意味ない派の主張をみてきましたが、私は次の理由から役立つ資格だと断言しています。
【証券アナリストが役立つ理由】
- 金融・財務の実践的な知識が身に付く
- 金融業界内での転職に活用できる
- 副業に利用できる
- 資産運用に活用できる
証券アナリストでは、金融関連業務に活かすことができる知識を体系的に学習できます。財務分析では決算資料を読み解くために必要な知識を、証券分析ではポートフォリオ理論など、証券営業で活用できる知識をインプットできるのです。
また、上記のような知識を体系的に学習した人材は転職市場でも評価されます。既述したリサーチ部門のアナリスト業務だけでなく、運用部門や投資銀行部門、マーケット部門等への転職・異動に活用できます。
実際に各種金融機関のHPや転職サイトでも、証券アナリスト資格(CMA)を必須要件や歓迎要件とする求人が数多く発見できます。


加えて、証券アナリストは金融業界でこそメジャーな資格で取得者も少なくないですが、非金融業界にはほとんどいません。そのため、金融系IT企業や投資関連業務などにおいて、差別化を十分に図れる資格です。副業にも活用できるのです。
また、証券分析や財務分析を学習するのですから、自身の資産運用にも運用にも活かすことができます。
証券アナリストのメリットを詳しく解説している記事もありますので、併せて確認してみてください。

証券アナリストをおすすめできる方

次に、証券アナリストをおすすめできる方についてお伝えしていきます。
様々な方々におすすめできますが、特に効果を発揮するのは次のような方々です。
【証券アナリストをおすすめできる方】
- 金融機関に勤めている方
- 投資・資産運用を行っている方
- BtoBビジネスに携わっている方
金融機関に勤めている方
証券アナリストで学習する内容は、金融業界人であれば役立つものばかりです。
- 経済科目→マクロ経済の知識や為替理論
- 財務分析→企業財務や投資指標
- 証券分析→投資のリスク・リターンについて
このように、金融業務に携わる限りは必要となる知識がてんこ盛りです。金融でご飯を食べていくのであれば、必携の資格だと私は考えています。
証券アナリストの学習内容については下記の記事で説明しているので、併せてご参考ください。
投資・資産運用を行っている方
証券アナリストで学習する知識は、投資や資産運用でも当然役立ちます。
財務分析では、決算資料を読み解くための知識が身につきます。個別株の投資をするに非常に有用です。また、証券分析ではポートフォリオ理論を学習しますが、これは資産配分を判断する際にとても重要です。
投資や資産運用を行っている方にもおすすめの資格なのです。
BtoBビジネスを行っている方
証券アナリストの財務分析科目で学習する内容は、BtoBビジネスを行っている方にも有用です。
- 取引先企業の資金状況は?
- 吸収・合併でどのような影響があるのか?
このような疑問がクリアになる知識を習得できますので、法人ビジネスを行っている方にもおすすめです。
証券アナリストをおすすめできない方
次に、証券アナリストをおすすめできない人についてみていきましょう。
金融業界・投資業務とは無縁の方
証券アナリストは金融業界であれば大きな効果を発揮しますが、非金融業界であれば”キャリア面”において取得するメリットは大きくありません。
ただし、非金融業界でもM&Aなどを企画する経営企画や、財務を扱う部門部署であれば、証券アナリストの知識が活きる可能性はあります。
保険や不動産、富裕層ビジネス等であればまだ活かせる部分はありますが、飲食店や小売店勤務の方など、金融業界や投資業務に全く関係ない職種の場合はあまり役に立たないかもしれません。
資格勉強にお金と時間をかけたくない方
先述したように、証券アナリストを取得するためにはお金がかかります。
加えて、制度上2次試験突端までに2年間の講座受講期間と勤務経験が必要です。
資格勉強にお金と時間をかけたくない方は、よりコスパの良い資格を勉強する方が良いでしょう。
最後に
今回は証券アナリストの有用性とおすすめできる方・できない方の特徴について発信しました。
経験的も証券アナリストは大いに役立ったので皆さんにお勧めしたいところですが、コスパを考慮すると他の資格の方が良かったり、一部の方には有用ではなかったりします。
今回の記事が、証券アナリスト資格の取得を目指す方の参考になれば幸いです。
他にも具体的な勉強法やおすすめの参考書を発信している記事があるので、併せてご参考ください。



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