【最新版】住友不動産の事業内容・強みと弱み・平均年収を解説

今回は住友不動産の事業内容・強みと弱み・平均年収について発信していきます！

デベロッパーを目指している学生や、住友不動産への転職を目指している方はご参考ください。

住友不動産とは

住友不動産とは、住友グループの大手デベロッパーです。

デベロッパーの中でも事業の幅はかなり広く、従業員も13,000人以上抱える大企業として就活生からの人気も高いです。

会社名	住友不動産株式会社
代表者	仁島 浩順（代表取締役社長）
所在地	東京都新宿区西新宿二丁目4番1号
社員数	13,040名（2022年3月）
URL	http://www.sumitomo-rd.co.jp/

住友不動産の事業内容

住友不動産の事業内容を見ていきましょう。

それぞれ見ていきましょう。

不動産賃貸事業

不動産賃貸事業は、主にオフィスビルを貸し出すことで家賃収入を得るビジネスモデルです。

ほとんどの賃貸オフィスビルを日本経済の中心地である都心7区に展開しているため、地方の少子高齢化などの影響を受けることなく、安定的な家賃収入を得ることができます。

また、住友不動産は、オフィスビルだけでなく、賃貸マンション、ホテル、イベントホールなども提供しています。

山下智久、福山雅治、市川海老蔵など大物芸能人が住んでいると言われている、日本を代表するハイグレードマンションの「ラトゥール」シリーズ、高級都市型ホテルの「ヴィラフォンテーヌ」シリーズなども、住友不動産の物件です。

幅広い需要に応える物件を提供する不動産賃貸事業は、住友不動産の営業利益の6割を占めている主力事業であり、営業利益率も40%前後とかなり高い水準を維持しています。

不動産販売事業

不動産販売事業では、その地域の代表的な物件を意味するランドマーク級のマンションを販売しています。

日本最高級マンションの「ワールドシティタワーズ」や、港区のハイグレードマンションの「グランドヒルズ元麻布」など、国内屈指の物件を提供しています。

デザインにも優れている住友不動産の物件は、多くの物件でグッドデザイン賞を受賞しています。

グッドデザイン賞とは

グッドデザイン賞は、製品、建築、ソフトウェア、システム、サービスなど、私たちを取りまくさまざまなものごとに贈られます。かたちのある無しにかかわらず、人が何らかの理想や目的を果たすために築いたものごとをデザインととらえ、その質を評価・顕彰しています。

不動産販売事業は住友不動産全体の3割の売上高を占めており、不動産賃貸事業に次大きな事業となっています。

完成工事事業

完成工事事業では、注文住宅やリフォームを行っています。

特に力を入れているのがリフォームサービスである「新築そっくりさん」リフォームであり、家一件まるごとを建て替えの6割前後の費用で提供しています。

また、耐震補強や着工後の追加請求などがないことが評価され、「新築そっくりさん」の受注件数は年々積み上がっていることが分かります。

しかし、受注件数が増えているとはいえ、住宅建設はどうしても利益率が低くなってしまうことから、完成工事事業の営業利益は住友不動産全体の6%です。利益率の改善が課題といえるでしょう。

不動産流通事業

不動産流通事業では、子会社の「住友不動産販売」を通じて不動産賃貸仲介サービスを行っています。

地域密着型の仲介サービスを提供しており、2020年の仲介実績は35,000件と業界トップクラスの実績を誇っています。

ただし、売上高ベースではまだまだ小さい事業ではあるので、今後はDXの導入や店舗統廃合など生産性の向上が課題と言えるでしょう。

住友不動産の強み

次に、住友不動産の強みと弱みを解説していきます。

強みからみていきましょう。

豊富なマンション供給戸数による安定的な収益

住友不動産の強みとしては、圧倒的なマンション供給戸数による安定的な収益と言えます。

オフィスビル事業・分譲マンション事業において、それぞれ保有棟数・供給戸数が都内No1であるため、業界でもトップクラスのプレゼンスを誇っています。

下記は『統合報告書2021』にて記載のあった営業利益と賃貸延床の推移です。多少の浮き沈みはあるものの、営業利益と賃貸延床が右肩上がりであることが分かります。

数多くの物件を提供していることが、ブランド力だけでなく、安定的な収益を得ることにも繋がっているのです。

営業利益率の高さ

営業利益率の高さも、住友不動産の強みの一つです。

数多くの物件を供給しているため、利益率は度外視しているように思えますが、住友不動産の利益率は業界トップクラスなのです。

上のグラフは大手デベロッパーの営業利益率とを比較したものですが、住友不動産が業界で首位であることが分かります。

デベロッパーとしての高いブランド力が、値下げしなくても販売できる営業力の高さに貢献しています。

住友不動産の弱み

海外事業がない

住友不動産は、三菱地所や三井不動産と同じ事業規模であるにもかかわらず、海外進出をほとんど行っていません。

総合デベロッパーとして競合である三菱地所は、米国ロックフェラーグループなどと連携することで、米国不動産市場でも高いプレゼンスを誇っています。（三菱地所に関しては下記の記事にて詳しく解説しています）

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また、同じく競合の三井不動産は、アジア圏を中心に積極的に海外展開していくことを公表しており、両者とも海外事業の売上が全体の10%以上を占めています。（三井不動産に関しても下記の記事にて詳しく解説しています）

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日本人口が減少しているなかで、居住用物件をはじめとする国内不動産への需要は超長期的に見れば減少していくことが予想されます。そのため、多くの不動産企業は海外進出を重要な経営戦略の一つとして位置付けています。

しかし、時代に反して住友不動産は海外進出をほとんど行っていないので、今後の海外展開をどう行っていくことが注目する必要があるでしょう。

人材の定着

材の入れ替わりが激しいことも、住友不動産の弱みとして挙げられます。

その証左として、競合他社比で平均年収が低いことや、勤続年数が短いことが決算資料から読み取れます。

挑戦しにくい環境が、優秀な人材が育ちにくい環境を生んでいる可能性があります。

住友不動産の平均年収

次に、住友不動産の平均年収についてみていきます。

今回は住友不動産が公表している有価証券報告書、及び口コミサイトに記載されている平均年収を参考にしています。

有価証券報告書でみる平均年収

住友不動産が公表している有価証券報告書に平均年収の記載があります。

住友不動産の平均年収は700万円弱です。十分高水準ですが、他の大手デベロッパーと比較すると少ない印象ですね。

口コミサイトでみる平均年収

次に、口コミサイトのOpenWorkで住友不動産の平均年収をみてみましょう。

有報の年収よりやや低いですが、回答者の多くが若手・中堅だと踏まえると納得できる値だと思います。

年齢別の平均年収

年齢	年収範囲	平均年収
25歳	319〜848万円	520万円
30歳	346〜919万円	564万円
35歳	352〜934万円	573万円
40歳	354〜941万円	573万円
45歳	359〜952万円	584万円

年齢・賞与について

住友不動産の新卒採用

住友不動産の新卒採用情報をお伝えします。住友不動産を目指す学生はご参考ください。

募集職種

採用フロー

初任給と福利厚生

生活関連制度	独身寮、社宅、保養所、クリニック、フィットネスクラブ、
休暇関連制度	完全週休二日制、年末年始、年次有給休暇、忌引き休暇
資産関連制度	退職年金、財形貯蓄、持株会

住友不動産への転職

住友不動産への転職を検討している方に向けて、同社のキャリア採用情報をお伝えします。

中途採用での募集職種

2022年3月時点での中途採用での募集職種は「募集職種一覧」をご参考ください。

有利になる資格

住友不動産へ転職するにあたって有利になる資格は次の通りです。

資格名	有利になる理由
宅地建物取引士	不動産取引の知識が身に付く。半強制的に取得する必要がある。
再開発プランナー	都市再開発に関する知識が身に付く。国内唯一のデベ向け資格。
不動産証券化協会認定マスター	不動産投資に関する知識が身に付く。運用業務で有利になる。
証券アナリスト	投資実務に必要な知識が身に付く。運用業務で活かせる。

転職した人の評判

まとめ

ここまで住友不動産の事業内容・強みと弱み・平均年収などをお伝えしました。

不動産賃貸や販売において圧倒的なプレゼンスを誇る住友不動産は、不動産キャリアを形成する会社としておすすめです。

住友不動産をはじめとするデベロッパーへの転職を考えている方は、「宅建Jobエージェント」がおすすめです。

大手デベロッパーの求人数、転職サポートが充実しています。

他にも不動産業界におすすめの転職サービスをまとめた記事がありますので、そちらも併せてご覧ください。

住友不動産のニュース

最後に、住友不動産に関するニュースをお伝えします。

『総合マンションギャラリー北千住館』 オープン

住友不動産株式会社は、東京都足立区千住に当社が販売する新築分譲マンション全物件（約80物件）の情報をご案内する 『総合マンションギャラリー北千住館』 を、2022年7月16日よりオープンすることといたしましたのでお知らせいたします。当施設では、2022年4月より集客開始している「 シティハウス竹ノ塚」 や、７月中旬より集客開始予定の「シティタワー千住大橋」を中心にご案内いたします。

引用元：住友不動産（2022年7月15日）

「虎ノ門一丁目東地区第一種市街地再開発事業」

虎ノ門一丁目東地区市街地再開発組合と、中央日本土地建物株式会社、独立行政法人都市再生機構、住友不動産株式会社の参加組合員3者は、「虎ノ門一丁目東地区第一種市街地再開発事業」において、本日、東京都知事より市街地再開発組合の設立認可を受けたことをお知らせいたします。本事業は、国家戦略特別区域計画の特定事業に指定された再開発事業であり、虎ノ門エリアにおける約1.1haの計画区域内に、新たなランドマークとなる延床面積約12万㎡の「駅と一体となった国際的なビジネス交流拠点」を整備します。

引用元：住友不動産（2022年6月24日）

空調設備の脱炭素に向けた包括連携協定を締結

住友不動産株式会社と、ダイキン工業株式会社は、オフィスビル等で使用する空調設備において、脱炭素・循環型社会の実現に貢献することを目的とした包括連携協定を6月23日に締結し、空調設備の省エネ効果の検証・運用最適化を図る取組みや、「空調冷媒」の循環利用実現に向けた取組みを共同で進めていくことを決定しましたので、お知らせします。

引用元：住友不動産（2022年6月23日）