【最新版】大和証券の業務内容・強みと弱み・平均年収を解説

今回は証券業界2位の大和証券の業務内容・強みと弱み・平均年収等について発信していきます。

大和証券などの証券業界を目指している学生や、大和証券への転職を目指している方はご参考ください。

大和証券とは

大和証券は、東証一部に上場している大和証券グループ本社（8601）の中核子会社です。

会社名	大和証券株式会社
代表者	中田 誠司（代表取締役社長）
所在地	東京都千代田区丸の内一丁目9番1号 グラントウキョウ ノースタワー
社員数	15,906名（2021年3月）
会社HP	https://www.daiwa.jp/

大和証券の業務内容

次に、大和証券の業務内容についてみていきましょう。

リテール業務

リテール業務では、個人・法人顧客に対して資産運用の提案を行います。

個人顧客に対しては、金融商品や保険商品、不動産など様々なソリューションを提供します。

法人顧客に対しては、大きな金額での資産運用の提案はもちろん、ビジネスマッチングやM&Aのサポートを行います。

証券会社のリテール部門を評価する指標として「預かり資産」がよく使用されます。1位の野村證券とは差があるものの、長年業界2位として高いプレゼンスを誇っています。

グローバル・マーケッツ（GM）業務

グローバル・マーケッツ業務では、主に機関投資家や事業法人顧客に対して、資産運用ソリューションやマーケット情報を提供しています。

セールス・トレーディング業務を通じて、顧客に対して株式・債券・FXの執行サービスも提供しています。

また、強固なグローバルネットワークを活かして国内外横断的な商品・情報の提供も行っており、情報機関としての役割も担っています。

グローバル・インベストメント・バンキング（GIB）業務

グローバル・インベストメント・バンキング業務では、事業法人や金融法人顧客に対して、企業価値を高めるためのサービスを行っています。

具体的には、株式や債券の発行をサポートする資金調達サービスや、企業の吸収・合併を支援するM&Aアドバイザリーサービスを提供しています。

近年ではクロスボーダーM＆Aの案件にも積極的に取り組んでいるため、大和証券の投資銀行部門は国内外で高いプレゼンスを誇っています。

リサーチ業務

リサーチ業務では、個人投資家や機関投資家に向けて、投資判断の助けとなるレポート作成やセミナー開催などを行っています。

大和証券のリサーチ部門はさまざまなランキングで上位を獲得しており、特に有名な「日系ヴェリタスアナリストランキング」では株式部門で1位を獲得しています。

高い情報力を提供していることが分かりますね。

大和証券の強み

次に、大和証券の強みと弱みを見ていきます。

組織力

大和証券の強みは組織力にあります。

大和証券には、組織とその構成員を尊重する企業文化があり、大きな案件をプロジェクトメンバー総勢で取りかかる姿勢が根付いています。これは証券会社には珍しい文化です。

個でビジネスするイメージが強い証券業界ですが、大和証券は社員一体となって物事を進める姿勢があるので、仕事がしやすい証券会社と言えます。

業界トップの国内営業基盤

積極的に海外展開している野村證券とは対照的に、大和証券は国内の営業力強化に力を入れています。

店舗営業の縮小が証券業界の常識になりつつある中で、大和証券は国内店舗の刷新や首都圏への集中を図っており、国内での認知度やプレゼンスも大和の強みと言えます。

大和証券の店舗って駅直結型が多いですよね。社員もお客様も便利だと感じているはずです（多分）

リサーチ部門の調査力

大和証券のリサーチ部門は非常に優秀です。日経ヴェリタスのアナリストランキングでも1位のアナリストが多数在籍しています。

確かにモーニングサテライトでも大和証券の出演者が多い気がします。

有名なアナリストが多いと、それだけ投資家にも馴染みのある方が多いことを意味するので、有利に営業できる場合があります。

auアセット・マネジメントの存在

大和証券はKDDI（au）と共同出資してauアセットマネジメント株式会社を設立しています。

auが保有する2000万以上のユーザーを開拓する意図なのでしょうが、シナジーが発揮できれば相当な成長性を秘めていると思います。

大手通信会社と手を組んだのは個人的には正解だと思います。若い世代に「投資と言えば大和」との認識が定着すれば、大きな市場開拓になるからです。実現はかなり難しいとは思いますが、一度成功すれば大きな成果になるはずです。

大和証券の弱み

絶対的なポジションがない

大和証券は待遇も良く、女性の管理職登用を最も進めている証券会社なので、叩くところがないのが本音です。

しかし強いて弱みを挙げるのなら、お客様が証券会社を選ぶ時に大和証券でないといけない理由がない点でしょうか。

証券会社＝野村證券というイメージが強いですし、銀行系証券に関してはメインバンク系列で使ってもらえるでしょう。

最大の特徴が見当たらない点が弱みと言えるでしょう。

ホールセール部門の収益力

ホールセール部門の収益力は、野村證券と比較すると大きく見劣りしてしまいます。

2021年第1四半期のホールセール部門の収益は、野村證券が2,487億円であるのに対し、大和証券は467億円です。およそ1/5であり、業界1位の背中はまだまだ遠いことがわかります。

人材の流出

大和証券は優秀な人材が多いだけに、積極的にキャリア転換を図る社員が多いです。IFAやMA仲介業者として独立する方が非常に多いです。

報酬や福利厚生は申し分ないですが、それ以上にやりがいや成長などで社員を繋ぎ止めることが重要になってくるでしょう。

なお、IFAを目指している方は「IFA PASS」というIFA専門の転職相談サービスがおすすめです。

キャリアアドバイザーが現役のIFAである点や、業界トップクラスのIFA法人としか契約していない点が特徴です。

大和証券の平均年収

次に、大和証券の年収についてみていきましょう。今回は有価証券報告書と口コミサイトに記載されている年収を確認していきます。

有価証券報告書で見る平均年収

大和証券が公表している有価証券報告書に平均年収が記載されています。年収に関する唯一の公式資料です。

さすがは大和証券、大台の1,200万円を超えています。

証券会社で平均年収が常に1,000万円を超えてくるのは野村證券と大和証券だけなので、高待遇を目指す方におすすめです。

口コミサイトで見る平均年収

口コミサイトのOpenWorkでも大和証券の平均年収をみてみましょう。

回答者の多くが若手であるために、実際の平均年収を押し下げています。それでも十分高い水準です。

年齢別の平均年収

年齢	年収範囲	平均年収
25歳	345〜717万円	498万円
30歳	537〜1,116万円	774万円
35歳	659〜1,368万円	949万円
40歳	714〜1,484万円	1,029万円
45歳	733〜1,522万円	1,056万円

評価体系・賞与について

大和証券の新卒採用

大和証券の新卒採用事情についてみていきます。新卒で大和証券を目指す学生はご活用ください。

募集職種

総合コース	入社後の初期配属は原則リテール部門となり、個人・未上場法人のお客様の資産運用ニーズに合わせて、金融商品・サービスを提供するコース。
部門別コース	入社後のキャリアを特定の部門でスタートするコース。
部門別エキスパートコース	高度な数理能力やITスキルなど、極めて高い専門性を活かせる特定の部門でキャリアを歩んでいただくコース。
コンタクトセンター	入社後はコンタクトセンターに配属となり、全国の本支店の代替受電や、フリーダイヤルの電話応対、オペレーター業務をコース。

初任給・福利厚生

休日	完全週給2日制(土曜日・日曜日)、祝日、年末年始等
休暇	年次有給休暇（半日単位）・慶弔休暇・リフレッシュ休暇等
休業	産前産後の休業・育児休業・介護休業等

会社寮	総合職の独身者が入居可。鎌倉、五反田、池袋にある
借上社宅	総合職の独身者が入居可。8,000円/月
住宅手当	総合職の独身者・既婚者が利用可。最大独身者5万円、既婚者9万1,000円

従業員持株会	企業が拠出金の給与控除や奨励金の支給などにより、従業員の自社株取得を容易にして財産形成を助成する制度
積立NISA	運用益を非課税にする制度。40万円/年まで。

面接のポイント

大和証券では、面接を通して論理力や経済情勢への関心度を測る質問を度々されました。あたふたせずに器用に対応する力が求められます。パッションを内に秘めた、クールな人材が社風と合っているのでしょう。

面接を通して時事問題についても聞かれた点も印象深かったです。最近で言えば「AI」「コロナウィルスと日本経済」などは聞かれると思います。正解などありませんから、自分の意見をしっかりと理由付けしながら述べることができれば十分です。

加えて、野村證券を意識し過ぎないこともポイントです。社風の違いから野村ではなく大和を第一志望にしている方も多いので、野村の下位互換という認識が少しでも面接官に伝われば即outでしょう。

大和証券への転職

次に、大和証券の転職採用事情を確認していきましょう。

中途採用での募集職種

2022年9月時点での中途採用での募集職種は、下記のリンクより確認できます。

大和証券｜中途採用

大和証券をはじめとする証券会社では、転職サービスを通じて中途採用を行っているため、金融業界に強い転職サービスを利用すると良いでしょう。

有利になる資格

大和証券へ転職するにあたって有利になる資格は次の通りです。

資格名	有利になる理由
証券アナリスト	あらゆる証券業務に必要な知識を体系的に学習できるから。
米国証券アナリスト	証券業務に必要な知識を英語で体系的に学習できるから。
FP	個人営業に必要な知識を広く・深く学習できるから。
PB	富裕層開拓に必要な実務的な知識を学習できるから。

部門によっては会計士や弁護士資格が有利になる場合もありますが、汎用性とコストの面から上記4つの資格を推奨します。

転職した人の評判

大和証券に強い転職サービス

大和証券をはじめとする証券業界への転職に興味のある方は、次の転職サービスをおすすめします。

サービス名	おすすめの理由
リクルートダイレクトスカウト	・銀行など金融業界の求人数が業界最多 ・金融/保険業界に強い転職支援サービスが充実
JACリクルートメント	・若手ハイクラス向けの人材に特化した求人情報 ・20〜30代向けの書類準備から面接対策を総合サポート
コトラ	・外銀出身者が総合サポート ・IBD、PB、GBなど金融専門職の求人数が豊富

また、証券会社に強い転職サービスをまとめた記事がありますので、そちらも併せてご覧ください。

まとめ

今回は大和証券の業務内容・強みと弱み・平均年収などを解説しました。

大和証券は対面コンサルティングに強みを持つ証券会社として、野村證券を追随する国内第2位の証券会社です。

リテールや投資銀行、リサーチ分野において国内トップクラスのプレゼンスを誇っています。

証券プロフェッショナルとして成長したい方、営業力で勝負したい方は大和証券への転職を検討してみてはいかがでしょうか。

大和証券をはじめとする証券会社への転職に興味のある方は、【リクナビNEXT】がおすすめです。

経験豊富なキャリアアドバイザーが、キャリア相談を承ります。