この記事では、準大手証券会社についてお伝えします。
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準大手証券とは?
準大手証券会社とは、端的に言えば東海東京証券と岡三証券の2社を指します。
しかし、証券業界を分析する上では「準大手証券会社の大手証券会社との違い」、「準大手証券会社と中堅証券会社」との違いまで見る必要があります。
詳しくみていきましょう。
先に結論
- 準大手証券とは、当サイトの定義では東海東京証券と岡三証券の2社。全国展開・法人/引受機能・預り資産10兆円超という「大手に次ぐ規模」が根拠
- 世間では「準大手」の範囲が広く、いちよし・丸三・水戸・東洋・アイザワ・松井などを含めて「準大手・中堅10社」とくくる記事もあります。本記事では大手5社(野村・大和・SMBC日興・三菱UFJMS・みずほ)と中堅の間に位置する2社に絞ります
- 預り資産は大手が80〜175兆円、準大手が10〜13兆円(2026年3月末)。差は大きいが、準大手2社とも2026年3月期は増益で、岡三は過去最高益
- 年収は有報で持株会社の値のみ公開(東海東京FH 約790万円・岡三証券グループ 約1,128万円、いずれも出向者中心の少人数)で、事業会社の実態は非公開。転職は「地域密着+対面コンサル」志向の人に向く
大手証券会社との違い
準大手証券会社と大手証券会社との違いは顧客基盤にあります。
証券会社の顧客基盤は預かり資産という指標で評価されます。
- 預かり資産とは?
-
証券会社などの金融機関が顧客から預託を受けた、株式・債券・投資信託・現金などの資産のこと。または、そうした資産の評価額。預かり資産の総額は、その金融機関の顧客の規模を示す指標として見ることができる。
大手5社は預り資産がおよそ80〜175兆円(野村のウェルス・マネジメント部門は175.8兆円、2026年3月末)あるのに対して、東海東京証券は13.4兆円、岡三証券は10.1兆円(いずれもグループ・2026年3月末)と、顧客基盤に明確な差があります。
証券業界全体で見れば東海東京証券も岡三証券も十分な預かり資産を有していますが、大手証券会社との歴然とした差があるのは確かです。
中堅証券会社との違い
準大手証券会社と中堅証券会社との違いは全国的な支店数とホールセールビジネスの有無です。
中堅証券会社をどう定義するかにもよりますが、仮に準大手2社よりも規模の小さい証券会社を中堅証券会社とするならば、営業網の違いに大きな違いあります。
預かり資産ベースで見れば、極東証券や岩井コスモ証券が準大手証券2社に次ぐ規模感になっていますが、店舗数は20件もありません。首都圏のみをカバーしているか、特定地域のみを対応している中堅証券会社がほとんどです。
一方で準大手証券会社は全国に支店があり、支店数も50を超えています。全国レベルで見たプレゼンスや認知度が、準大手証券会社と中堅証券会社とでは大きく異なるのです。
また、中堅証券会社では事業内容がリテール営業のみであるのに対し、準大手2社はリテール営業に加えてトレーディングを行うマーケット部門、IPO支援やM&Aアドバイザリーを行う投資銀行部門などのホールセールビジネスも展開しています。
提供している証券業の幅広さが、中堅証券会社と準大手証券会社では異なるのです。
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「準大手証券10社」と言われることがあるのはなぜか
- 明確な業界定義がないため、メディアや就活サイトによって「準大手」の範囲は異なります。全国展開する独立系(東海東京・岡三)だけを指す場合と、いちよし・丸三・水戸・東洋・アイザワ・松井・極東などの上場独立系証券を「準大手・中堅」として10社前後にまとめる場合があります
- 本記事は「大手5社に次ぐ規模と機能(全国拠点網・法人/引受・提携合弁)」を基準に2社としています。中堅各社の位置づけは 証券会社一覧 を参照してください
- なお中堅各社も中期経営計画でストック(預り資産)型への転換を掲げており、「準大手・中堅」の境界は今後さらに曖昧になる可能性があります
大手5社・準大手2社・中堅の比較表(2026年3月期)
| 区分 | 会社 | 預り資産(2026年3月末) | 従業員数 | 拠点 | 平均年間給与(有報 FY2026/3) |
|---|---|---|---|---|---|
| 大手 | 野村證券 | 175.8兆円(WM部門) | 31,691名(野村HD連結) | 国内104店(2025年4月) | 野村HD 約1,421万円※持株 |
| 大手 | 大和証券 | 約91兆円 | — | 182店(2025年3月) | 大和証券G本社 約1,793万円※持株 |
| 大手 | SMBC日興証券 | 約91兆円 | 8,660名 | 105店(2025年1月) | 非上場(SMFG有報 次点会社 約1,154万円) |
| 大手 | 三菱UFJモルガン・スタンレー証券 | 約80兆円 | 5,688名(2025年3月) | 24本支店 | 約1,212万円(2026年3月期) |
| 大手 | みずほ証券 | 約90兆円 | 6,479名 | 60店(2025年8月統合後) | 約1,134万円(2026年3月期) |
| 準大手 | 東海東京証券(東海東京FH) | 13.4兆円 | 2,528名(連結) | 126拠点(提携合弁含む、2026年4月) | 東海東京FH 約790万円※持株 |
| 準大手 | 岡三証券(岡三証券グループ) | 10.1兆円 | 3,465名(連結) | 117拠点(うち岡三証券68) | 岡三証券G 約1,128万円※持株67名 |
| 中堅(例) | いちよし・丸三・水戸・東洋・アイザワ | 数千億〜3兆円規模 | 数百〜1,500名 | 地域中心 | 各社有報 |
※ 大手の預り資産のうち大和・SMBC日興・三菱UFJMS・みずほは二次資料ベースの概数。「※持株」は持株会社(出向者中心の少人数)の平均年間給与で、事業会社の実態より高く出ます。
準大手証券会社2社の特徴
次に、準大手証券会社である東海東京証券と岡三証券の特徴をお伝えします。
東海地域に強い東海東京証券
東海東京証券は、愛知県名古屋市を基盤とする証券会社です。
名古屋と東京で超富裕層向けのサロンである「オルクドール」を展開しており、年々預かり資産を増やしています。まさに、対面証券の流れである富裕層への注力を象徴している戦略ですね。
地方銀行と合弁証券会社を設立しており、営業網を全国に広げています。提携している地方銀行は大手地銀ばかりで、お互いのシナジーが発揮できる座組みになっています。
対面の証券会社として、いち早くIFAビジネスを始めた証券会社でもあり、楽天証券、SBI証券、あかつき証券と並んで個人金融ビジネスのプラットフォーマーとしても活動しています。
IFAとは独立系ファイナンシャルアドバイザーの略であり、顧客志向を実現した証券営業の新しい形として近年注目されている働き方です。
IFAについて解説している記事もあるので、併せてご参考ください。



| 本社 | 愛知県名古屋市中村区名駅四丁目7番1号 |
| 社員数 | 2,528名(2026年3月、連結) |
| 支店数 | 126拠点(提携合弁含む、2026年4月) |
| 預かり資産 | 13.4兆円(2026年3月、グループ・提携合弁含む) |
| 会社HP | https://www.tokaitokyo-fh.jp/ |
東海東京証券の強み・弱み・平均年収などを詳しく解説している記事もあるので、併せてご参考ください。

直近のトピック(2024〜2026年)
- 2025年6月に社長交代(春日井博氏が社長、石田建昭氏は会長)。2025年4月にリテール部門を「ファイナンシャルウェルネスカンパニー」に改称し、ポートフォリオコンサルティング部門を新設
- 富裕層ブランド「オルクドール戦略2.0」、準富裕層向け「クレールシエル」、地銀との提携合弁を媒介型に転換する「JVモデル2.0」、UMA口座(総合資産管理口座)を国内金融機関初で提供予定
- FY2026/3 純利益165.7億円(+50%)、経常利益204.9億円、ROE 8.8%(東海東京FH 決算短信)
リテールビジネスに強い岡三証券
岡三証券は、三重県津市に本社を構える証券会社です。
保険や不動産も活用した総合的な金融ソリューションを提供しており、業界では「情報の岡三」と言われるように情報力と独立性を重視した経営を行っています。

また、オンライン取引にいち早く参入した対面証券会社であり、子会社の「岡三オンライン証券」はネット証券業界トップクラスの口座数と預かり資産を誇っています。
| 本社 | 東京都中央区日本橋一丁目17番6号室町本社 |
| 社員数 | 3,465名(連結) |
| 支店数 | 117拠点(うち岡三証券68、2026年3月末) |
| 預かり資産 | 10.1兆円(2026年3月末、グループ) |
| 会社HP | https://www.okasan.jp/ |
岡三証券の強み・弱み・平均年収などを詳しく解説している記事もあるので、併せてご参考ください。
準大手証券で働くメリット・デメリット/向いている人
メリット
- 地域密着で顧客との距離が近く、若手でも裁量を持ちやすい(東海東京は愛知、岡三は東海・関西・首都圏に強い)
- 全国転勤の範囲が大手より限定的(東海東京は東海圏中心、岡三は拠点網に応じた異動)
- 採用の入り口が広い:東海東京FHは大学・院・短大・専門・高専卒が対象(短大等卒 初任給25万円、大卒30万円)、岡三は四大・院・短大(短大卒28.5万円)。大手5社は四大卒のみ
- 両社とも2026年3月期は増益で、ストック(預り資産)型への転換が進行中
デメリット
- ブランド・年収は大手に劣る(年収の公開値は持株会社のみで事業会社は非公開。口コミサイトの投稿レンジも参考に)
- 引受・IBDの規模は大手と差が大きく、大型案件の経験を積みにくい
- 統合・再編の当事者になる可能性(岡三のオンライン事業譲渡・子会社統合など)
向いている人:地元・地域で腰を据えて対面営業をしたい/富裕層・事業承継のコンサル志向/転勤範囲を限定したい/短大・専門卒で証券を目指す
向いていない人:IBD・グローバル案件志向/ブランドと年収の最大化を最優先
準大手証券の年収と転職難易度
- 有報で確認できるのは持株会社の平均年間給与のみ:東海東京FH 約790万円(従業員143名前後・出向者中心)、岡三証券グループ 約1,128万円(67名)。事業会社(東海東京証券・岡三証券)の平均年収は非公開で、大手の事業会社(三菱UFJモルガン・スタンレー証券 約1,212万円・みずほ証券 約1,134万円、FY2026/3)とは比較の前提が異なります
- 目安としては、口コミサイトの投稿レンジ(投稿時期を確認)と、大手リテールの実像(openwork集計で野村證券 営業職 約784万円)を参考に、「大手リテールと同等〜やや下」と見るのが無難です
- 転職難易度:大手より門戸は広く、中途採用は営業職・専門職ともに継続的。大手からの転職は歓迎されやすく、中堅・地場からのステップアップ先としても現実的です(→ 証券会社に強い転職エージェント比較5選【2026年版】)
準大手からの転職を考えている場合
本文で見たとおり、準大手は大手と中堅の中間にあり、扱う商品や顧客層、評価のされ方が会社ごとに異なると言われます。同じ「証券」でも、移った先で仕事の中身が変わることは珍しくありません。
証券からの転職では、金融業界に特化したエージェントのほうが話が早いと言われます。リテールとホールセールの違いや、収益目標の立て方を説明せずに済むためです。
- 向いている人:証券会社に在籍中で、商品や顧客層を変えたい/自分の市場価値を知りたい
- 向いていない人:まだ入社前の就活生/金融以外の業界に移ると決めている
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よくある質問
Q. 準大手証券会社はどこ?
当サイトの定義では東海東京証券と岡三証券の2社。メディアによっては、いちよし・丸三・水戸・東洋・アイザワなどを含め「準大手・中堅10社」とすることもあります。
Q. 準大手証券の年収は?
有報で公開されるのは持株会社の値(東海東京FH 約790万円・岡三証券グループ 約1,128万円)で、事業会社の平均は非公開です。持株会社は少人数・出向者中心のため実態と乖離する点に注意してください。
Q. 大手と準大手、就活・転職ではどちらを選ぶべき?
ブランド・年収・IBD志向なら大手、地域密着・裁量・転勤範囲の限定なら準大手、という整理が一般的です。短大・専門卒は準大手(東海東京・岡三)に入り口があります。
Q. 準大手証券の将来性は?
両社とも2026年3月期は増益で、預り資産型への転換が進んでいます。一方で岡三のオンライン事業譲渡のように「選択と集中」の再編は続くため、志望する会社の中期経営計画で戦略の方向を確認してください。

また証券会社に転職を考えている方は、こちらの記事も併せてご覧ください。
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直近のトピック(2024〜2026年)
- FY2026/3 純利益214億円で過去最高、預り資産10.1兆円(2023年3月の6.9兆円から3年で+3.2兆円、中計目標を前倒し達成)、口座数110万
- 地方証券のバックオフィスを担う「証券プラットフォーム事業」で相生・三縁・三晃など累計10社超と連携、2025年5月に筑邦銀行と地銀初の業務委託契約。2026年8月に証券ジャパンと岡三ビジネス&テクノロジーが統合
- 2026年3月、岡三オンライン証券の国内株式・投信事業(約46万口座)をSBI証券へ譲渡する契約を発表(承継2026年10月13日)。ネット取引は手放し、対面コンサルに経営資源を集中する「選択と集中」
この記事のあとに見るなら
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