保険業界の転職には、大きく分けて2つの方向があります。「生保・損保などの保険会社に転職したい」という入る側と、「保険営業がきついので他の業界に移りたい」という出る側です。どちらの立場かで、使うべき転職エージェントも、アピールすべき経験もまったく変わります。
結論からいうと、保険営業の経験は「無形商材の個人営業」として金融・不動産・人材・IT営業などで幅広く評価され、行き先によって金融特化型か総合型かを使い分けるのが基本です。一方、保険会社への転職は職種別採用が中心で、営業職員・代理店営業・専門職(アクチュアリー、資産運用、IT)で入口が分かれます。この記事では、保険業界に強い転職エージェントを、この2つの方向に分けて整理します。
なお、この記事で紹介する転職エージェント・スカウトサービスは、登録・面談・スカウトの受信まですべて無料で使えます(費用は採用する企業側が負担する仕組みです)。まずは1〜2社に登録してコンサルタントとの相性を確かめるのが定石です。
保険業界に強い転職エージェントの結論
先に結論をまとめると、目的別に次のように選べばOKです。
- 保険営業から他業界の営業へ:doda + リクルートエージェント(求人の幅を確保)
- 保険営業から金融専門職・IFA・FPへ:コトラ + JACリクルートメント
- 生保・損保に入りたい:JACリクルートメント + リクルートエージェント(外資系保険はロバート・ウォルターズ)
- まず自分の市場価値を知りたい:リクルートダイレクトスカウトにレジュメ登録
保険業界の転職 3パターン(選び方)
「保険業界に強い転職エージェント」を探す前に、自分がどのパターンに当てはまるかを整理しておくと、使うサービスが自然に絞れます。
保険営業から他業界の営業へ
もっとも多いパターンです。保険営業で身につく「新規開拓」「個人顧客への提案」「数字の管理」は、不動産営業、人材業界の法人営業、IT・SaaSの営業、金融機関の個人営業などで高く評価されます。行き先の業界が幅広いため、求人数の多い総合型エージェント(doda・リクルートエージェント)を軸にして、希望条件(固定給比率・転勤の有無・土日休み)で絞り込むのが効率的です。
保険営業から金融専門職・IFA・FPへ
保険営業で得た金融知識や資格(FP・証券外務員など)を活かして、証券会社のリテール営業、銀行の資産運用相談、IFA(独立系ファイナンシャルアドバイザー)、企業の福利厚生・FP相談などに進むルートです。金融業界の求人に詳しいコトラや JAC のような特化型・ハイクラス寄りのエージェントが向いています。IFAという働き方に興味がある人は、IFAとは?仕事内容・年収・なり方 もあわせてご覧ください。
保険会社(生保・損保)に入る
生命保険会社は「総合職(本社・支社の企画・法人営業)」「営業職員(ライフプランナー等)」「専門職(資産運用・アクチュアリー・IT)」で採用ルートが分かれ、損害保険会社は「代理店営業」「損害サービス(事故対応)」「IT・企画」などの職種別採用が中心です。営業職員や代理店営業は未経験採用がある一方、総合職・専門職は経験者中心です。求人は総合型エージェントに広く出ているため、JAC とリクルートエージェントの併用で母数を確保し、外資系保険や英語を使うポジションを狙うならロバート・ウォルターズを加えるのが定石です。
保険業界に強い転職エージェントおすすめ6選
ここからは、保険業界の転職で使いやすい6つのサービスを、「どんな人に向いているか」とあわせて紹介します。
JACリクルートメント
JACリクルートメントは、ミドル〜ハイクラス層の転職支援に強みを持つエージェントで、業界ごとに専任のコンサルタントが担当する体制を採っています。保険会社の総合職・専門職の求人や、保険営業経験者が金融・メーカー・外資系企業の営業職にキャリアアップするケースと相性が良いサービスです。英語を使うポジションの求人も多いため、外資系保険会社を視野に入れている人にも向いています。
- 保険営業の実績を年収アップにつなげたい
- 生保・損保の総合職・専門職を狙いたい
- 業界に詳しい担当者にキャリアの方向性から相談したい
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コトラ
コトラは、金融業界に特化した転職エージェントで、金融機関出身のコンサルタントが在籍しています。保険営業から証券・銀行・IFA・資産運用会社など金融業界内で専門性を高めたい人や、保険会社の運用・企画・専門職を狙う人に向いています。総合型では見つけにくい金融の専門職求人を扱っている点が強みです。
- 保険営業から証券・銀行・IFAなど金融業界内で移りたい
- FP・証券外務員などの資格を活かして専門職に進みたい
- 金融業界出身の担当者に相談したい
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リクルートエージェント
リクルートエージェントは、求人数の多さが最大の強みです。保険営業からの転職は行き先の業界が広いため、母数を確保できる総合型エージェントを1社は入れておくと取りこぼしを防げます。生保・損保の職種別採用(代理店営業・損害サービス・事務系)の求人も幅広く扱っています。
- 保険営業から、まだ行き先を絞りきれていない
- 生保・損保の求人をできるだけ多く見比べたい
- 特化型エージェントと併用して求人の幅を広げたい
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doda
doda は、転職サイトとエージェントの両方の機能を持つサービスで、自分で求人を探しながらエージェントにも相談できるのが特徴です。20代〜30代前半の営業職求人が豊富で、保険営業から不動産・人材・IT・メーカー営業など「固定給比率の高い営業職」に移りたい人の第一歩に向いています。
- 20代〜30代前半で、保険営業から他業界の営業に移りたい
- 求人を自分でも探しつつ、必要なときだけ相談したい
- 歩合中心から固定給中心の働き方に変えたい
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ロバート・ウォルターズ
ロバート・ウォルターズは、外資系・日系グローバル企業の転職に特化したエージェントで、英語を使うポジションに強みがあります。外資系保険会社の営業・企画・専門職や、保険会社の海外部門などを狙う人、保険営業の経験と語学力を組み合わせてキャリアアップしたい人に向いています。ある程度の語学力があることが前提になるサービスです。
- 外資系保険会社に転職したい
- 英語を使うポジションで年収アップを狙いたい
- グローバル企業の営業・企画職も視野に入れたい
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リクルートダイレクトスカウト
リクルートダイレクトスカウトは、リクルートが運営するスカウト型の転職サービスです。レジュメを登録しておくだけでヘッドハンターや企業からスカウトが届くため、日中は営業で忙しく転職活動の時間が取れない保険営業の人や、まずは自分の経験がどの業界から評価されるかを知りたい人に向いています。
- まずはレジュメを置いて、来るスカウトを見てから考えたい
- 忙しくて自分から求人を探す時間がない
- 保険営業の経験がどこで評価されるかを客観的に知りたい
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保険営業の経験はどこで評価されるか
保険営業から転職する人がよく心配するのが「保険しか売ったことがないけど大丈夫か」という点です。結論として、保険営業の経験は「形のない商品を、個人のお客様に、信頼関係をつくって提案する」経験として、多くの業界で評価されます。具体的には次のような業界・職種が典型的な行き先です。
- 不動産営業:個人向けの高額商材、ライフプランに紐づく提案という点が共通
- 人材業界(法人営業・キャリアアドバイザー):新規開拓とヒアリング力が活きる
- IT・SaaS営業:無形商材の提案経験が評価されやすく、固定給比率が高い
- 金融機関の個人営業・IFA・FP:金融知識と資格をそのまま活かせる
- 保険会社の内勤(営業推進・代理店支援・研修):現場を知っている強みを活かして働き方を変える
職務経歴書では、契約件数や継続率、紹介からの獲得比率、表彰歴などを数字で示すのがポイントです。「フルコミッションで生活が不安定だった」という事情は正直に書いて問題ありませんが、退職理由としては「働き方(固定給・休日)を変えたい」というポジティブな軸に置き換えると伝わりやすくなります。保険営業がきついと感じている人は、保険営業のきついところ10選と主な転職先 もあわせてご覧ください。
保険会社に転職するときの現実
「保険会社に入りたい」という人は、まず生保と損保で採用の考え方が違うこと、そして同じ会社でも職種によって入口がまったく違うことを知っておく必要があります。
生命保険会社は、営業職員(ライフプランナー・ライフデザイナー等)は未経験採用が多く年齢の幅も広い一方、本社・支社の総合職や、資産運用・アクチュアリー・ITなどの専門職は経験者採用が中心です。営業職員は歩合の比率が高い会社が多いため、報酬体系は入社前に必ず確認しましょう。損害保険会社は、代理店営業・損害サービス(事故対応)・IT・企画などの職種別採用が中心で、法人営業やIT経験者が評価されやすい傾向があります。
各社の業務内容・強み・年収の目安は、生保なら 第一生命・明治安田生命・住友生命・プルデンシャル生命・ソニー生命・富国生命、損保なら 東京海上日動・損保ジャパン・三井住友海上 の企業分析記事で確認できます。
保険業界の転職でエージェントを使うメリット・デメリット
メリットは、保険営業の経験がどの業界でどう評価されるかを客観的に教えてもらえること、非公開求人(保険会社の内勤・専門職や、他業界の営業職)にアクセスできること、在職中でも日程調整や条件交渉を任せられることの3点です。特に「保険しか知らない」と感じている人ほど、第三者に市場価値を言語化してもらう価値は大きいです。
デメリットは、担当者によって保険業界への理解度に差があること、「営業経験者」というだけで希望と違う営業求人を大量に紹介されることがあることです。だからこそ、2〜3社を併用して担当者を比べ、希望条件(固定給・休日・転勤)を最初にはっきり伝えるのが失敗しにくい進め方です。
迷ったらこの2社から始めればOK
保険業界の転職でまず登録するなら、リクルートエージェント と JACリクルートメント の2社がおすすめです。リクルートエージェントは行き先の幅が広い保険営業からの転職で求人の母数を確保でき、JAC は経験を年収アップや専門職につなげる相談ができるため、役割が分かれていて比較しやすい組み合わせです。
金融業界内での転職やIFAを考えているなら コトラ、外資系保険や英語を使う職種なら ロバート・ウォルターズ を加えると、より狙いに合った求人に出会いやすくなります。
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保険業界の転職でよくある質問
- 保険営業からの転職先で多いのはどこですか?
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不動産・人材・IT(SaaS)の営業職と、証券・銀行・IFAなど金融機関の個人営業が典型です。いずれも「無形商材の個人営業」「新規開拓」の経験が評価されます。
- 未経験でも保険会社に転職できますか?
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生保の営業職員や損保の代理店営業には未経験採用があります。一方、本社の総合職や資産運用・アクチュアリー・ITなどの専門職は経験者採用が中心です。営業職員は歩合比率が高い会社が多いため、報酬体系は事前に確認しましょう。
- 保険業界に強い転職エージェントはどこですか?
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金融専門職やIFAへ進むならコトラ・JAC、他業界の営業職へ移るならリクルートエージェント・doda、外資系保険会社ならロバート・ウォルターズが使いやすいです。1社に絞らず2〜3社を併用するのがおすすめです。
- 保険営業のノルマがきつくて辞めたいのですが、次も営業で大丈夫ですか?
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同じ営業でも、固定給の比率が高く、既存顧客への提案が中心の業界を選べば働き方は大きく変わります。エージェントに「歩合中心から固定給中心へ」「土日休み」など条件を最初に伝えて絞り込むのがポイントです。
まとめ
保険業界の転職は「保険営業から他業界へ」「保険営業から金融専門職へ」「保険会社に入る」のどのパターンかで、使うべきサービスもアピールすべき経験も変わります。他業界の営業へならリクルートエージェント・doda、金融専門職ならコトラ・JAC、保険会社に入るならJACとリクルートエージェントの併用(外資系はロバート・ウォルターズ)が定石です。まずは2社に登録して、担当者との相性と紹介される求人の質を比べてみてください。
